なほみてまり

−手鞠作家 −

60年前に祖母から伝授された方法そのままに、鈴を入れたもみ殻を芯に、毛糸で巻き、更に糸を巻きつけた土台の上に手鞠専用の糸で模様をかがります。江戸時代は嫁入り道具の一つでした。万事が丸く収まるようご結婚の際、縁起物・魔除の贈り物として、重宝されています。

  • 手鞠とは

    嫁ぐ娘の幸せを願う、万事が丸く収まるよう願う、そして魔除として、母親が作った手縫いの手鞠を持たせる風習があります。そして、手鞠の中の鈴が「良い音で鳴る」=「良くなる」と掛け、「子や身近な人の幸せを願う」縁起の良い贈り物として手鞠が選ばれることも。色糸でかがった色とりどりな幾何学模様や花模様がとても美しい伝統工芸品です。

  • 大事していること

    その昔、祖母から教えてもらった手鞠づくり。「手鞠を作る時は、お祝いならその方が良くなるように。又、病気見舞いなら、その方が早くよくなるように。鈴を入れて、祈りながら作りなさい。」と言われたことを心にとめ、一つひとつ心を込めてお作りしております。

  • 伝えたいこと

    手鞠は、平安時代を起源とし、江戸時代に発展しました。御殿女中たちが姫君のために[はまぐり]などの貝殻に砂をいれて真綿で包み、絹糸で美しくかがって、その技を競ったと言われています。別名、御殿まりとも言われていたようです。
    私は、その美しい手鞠を後世に伝えたいと思っています。

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